映画感想文のネタバレ民

映画ノーカントリーの解説と感想~ネタバレもあります。

ノーカントリーってどんな映画?キャストや監督ノーカントリーは2007年に制作されたスリラー映画で、原作はコーマック・マッカーシーの小説『血と暴力の国』。原作のタ...

2016年3月1日

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ノーカントリーってどんな映画?キャストや監督

ノーカントリーは2007年に制作されたスリラー映画で、原作はコーマック・マッカーシーの小説『血と暴力の国』。原作のタイトルからして「女子供が見るもんじゃない!」とお父さんに説教されそうですが、映画もその名に恥じぬバイオレスぶり。
監督はジョエル・コーエン/イーサン・コーエン兄弟。

物語の始まりは1980年代のアメリカテキサス州。麻薬取引の現場に残された大金を巡るショッキングな殺戮ショーが繰り広げられるのですが、その渦中にいる出演陣がまた凄い顔ぶれ。

不気味な殺し屋アントン・シガーを演じるのは生まれながらの悪役顔ハビエル・バルデム。大金を持ち去るベトナム帰還兵ルウェリン・モスは厳ついジョシュ・ブローリンで、さらに老保安官エド・トム・エルを演じるのが名優トミー・リー・ジョーンズとくるのだから映画好きにはたまりません。

映画の指定年齢もR–15に区分されるので、視聴する際は近くにお子様や残虐な表現の苦手な乙女がいないか確認するのをオススメします。

ノーカントリーのあらすじと解説~以下ネタバレ

ノーカントリーは殺し屋シガー、逃走者モス、そして保安官エドの三人の視点で物語が進みます。それぞれ生い立ちも立場も違う三人ですが、モスが麻薬取引現場から大金を持ち去ったことによって奇妙な運命を辿ることになりました。

シガーは依頼を受けモスの殺害と大金の回収を命じられ、一方のモスも黙って殺されるわけもなく、妻と行動を別にし独り逃走を試みます。エドはそんな二人を追い、事件の収束に奔走するのです。

この映画は基本的に構成や進行を分かりづらくしています。まるでテレビをザッピングしているように人物の視点が変わるので、初めて見た時は「つまり、どういうこと?」という風になりがちです。

しかし、それも映画の面白さに拍車をかけるシークエンスとなっていて特にアントン・シガーの不気味さを引き立てています。

強烈なキャラクターの存在は映画の見所ですが、特にシガーは印象深い人物に仕上がっています。誰彼構わず殺人を繰り返し、ついには依頼人まで殺害してしまうエキセントリックな人格破綻者を演じたハビエル・バルデムは見事この映画で助演男優賞を獲得しました。

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またシガーに追われるモスも、ベトナム帰還兵というだけあって相当なタフガイです。逃走中にホテルへ逃げ込んだモスはシガーに対抗すべく待ち伏せし、この恐ろしい殺人鬼に深手を追わせました。自身も重傷になりましたが辛くもメキシコへ逃亡したのです。

こうなると立ち位置が不思議なのは保安官のエドです。彼は二人と付かず離れずの距離で捜査を進めており、物語の芯に入り込んできません。そして、ついに最後まで出会うことなく物語は終わるのです。

ノーカントリーは登場人物のほとんどが死亡、もしくは生死不明となります。シガーの手を逃れたモスはギャングの襲撃に遭い命を落としました。モスの妻もシガーの理不尽な感情で殺害され、当のシガーも最後は車に跳ねられ後にどうなったか語られません。

エドが亡くなった父の夢を見て、その内容を妻に話したところで物語は終わります。その夢の意味は未だにはっきりしていません。各サイトでも議論されているのですが、公式の回答は得られていないのです。

ノーカントリーの感想

本当に不気味な映画です。アントン・シガーの狂気じみた振る舞いは見る人を圧倒します。しかし、同時に引き込まれるのも事実です。またシガーにばかり目が行きがちですが、やはり深いテーマを持った映画には間違い無いと思います。

シガーは凶悪化する犯罪の権化です。到底理解が及ばぬ殺人鬼ですが、彼もまた抗いようのない運命に翻弄される一人の人間だということが劇中で証明されます。人の一生なんて、本当に理不尽なものです。生きたい人が生きられず、死にたい人が生かされる。そんなドラマが現実にもあちこち起きています。やるせない人生の縮図をノーカントリーには突きつけられた気がします。

ただノーカントリーは一人一人解釈の変わる不思議な映画です。二回、三回と見直すごとに新たな顔が見えてきます。そして何度も見直してしまうということは、それだけ魅力的な作品という証拠ですね。

 


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ヴィスコ

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ヴィスコ

沖縄の修学旅行で地元民から「おかえり」と言われたほど那覇顔している山梨のフリーライターです。映画観て、アクアリウム見て、サバゲーの通販サイトを見ると1日が終わるので誰か時間を分けてください。



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